麻生地の服って実はスゴイ!?その魅力に迫る

01/03/13
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現代の服で、最も使われている繊維は何でしょうか?と聞かれれば、恐らくその1つは木綿ですね。綿の木から採取されるフワフワの繊維で、布団やぬいぐるみの綿などにもに使われることでもお馴染みの繊維ではないでしょうか。

これを糸状にして編み上げた布が木綿ですね。適度な伸縮性もあり丈夫、しかも吸水性があり肌触りがいいとすぐれた繊維です。ですが、この木綿、日本で栽培されて一般的になったのは意外と遅く、16世紀以降なんです。

それ以前に布はあったのでしょうか?実は存在しています。それが麻なのです。布地に関してはリネンなどと呼ばれ、現代はタオルやシーツなどでも使われているお馴染みの素材ですね。古くは縄文時代から使われていたというから驚きです。

麻自身の生地としての特徴は、肌触りがものによっては少しチクチクするものもありますが、通気性がよく木綿同様吸水性にも優れていますし、洗濯にも強いため繰り返しの利用に重宝する優れた生地です。木綿にはない良さがあると言えますね。

実はこの麻、かつては日本に沢山生えていました。作物として育てられてもいた歴史もありますし、ごく当たり前の植物として生活に溶け込んでいました。その利用方法は多彩で、布だけでなく食用、肥料、油や石鹸、燃料などにも使われています。

それは現代でも同じで、世界では同様の活用方法が行われていますし、紙や建材、プラスチックの材料、衣料品になったりもするんですよ。更には土壌改善にも使われている実績もあるのが驚きです。今でも原発で汚染された土壌改善のため、麻が活用されています。

これだけ便利な麻が、なぜ日本でまったく栽培されなくなったのか?答えは簡単で、麻は危険な薬にもなり得るからなんです。大麻と呼ばれる麻薬の一種が、麻から生産されるので、これが日本中に生えていると危険だからというのが最大の理由なんですね。

ですが、そんな麻も栽培免許があれば国内で生産が可能です!今でも一部の農家が免許を取得して栽培し、市場に出荷しています。扱う植物だけに習得もそれなりに大変ですが、まだ麻に対する文化が残っているだけでも嬉しいですね。

麻は100日もあれば3メートルにも成長すると言われており、生産は比較的容易ですが、栽培する側がどう活用するかで世の中が変わってくる植物です。(大げさな表現かも知れませんが…)国内では麻糸や布を作成できる人が数えるほどとなっている今だからこそ、文化として守っていきたいですね。

普段使っている麻のタオルや服などにも、そんな歴史や用途、生産者の想いが詰まっています。麻製品を見かけたり利用したりするときは、そんなことを少しでも思い出して頂ければ幸いです。麻に対する見方が、少し変わってくるかもしれませんよ。